成人後見人は4親等以下の親族が裁判所に申し立て、成人後見人と
なる人に相応の収入や人格があって、裁判所が後見人となるに足る
人物と判断された場合に成立する。山野みどり先生の場合はたまたま
親しい従姉妹がいて、私という後見人の該当者がいたから良かったけれ
ど、そうした近親者がいなかったり、適切な人物がいなかった場合は
どうなるのだろうと思う。私が彼女の経済的処理やさまざまな手続きに
大きな時間を費やさねばならないように、また退院後の介護などをで
きる状態に向けてすすめているように、後見人というのは驚異的なほ
どきつい仕事だし、相当な金銭的な負担もかかる。医師たちに聞くと
ほとんどの後見人申請は資産のある老人へのもので、いわば遺産相
続に近いものということだが、それでは後見人を得ることができない病
人はどうしているのだろう。むしろ若い人ほど後見人が必要なはずだ。
そして面倒を見てあげたいという友人ならいるというケースも少なくない
だろう。そういう場合は当人に負担ばかりがかかって、今の私のように
立替払いを続けながらずっと介護を続けなければならないのではない
だろうか。法律というのは必ずさまざまなケースにフィードバックして、
どんなケースにも対応できるようにしなければならないと思う。
昨日のみどり先生は元気一杯だったし、よく喋ったが、そんなときに
限って私は仕事がつまっていていそいで帰らなければならない。私が早く
彼女の世話を終えて帰ろうとしているのがわかって、その少し乱暴な
扱いに腹を立てているようだった。こうした感受性は以前よりずっと強
くなっているように思う。「帰れ」といって足蹴りするので、ごめんねと
いって帰ってきたが、本気で怒っているときとは明らかに違っている。
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