武蔵野赤十字時代には歯をかみ合わせてカチャカチャと音を立てていた
のだが、永生病院に移ってからは首を左右に振り続けるようになってい
る。なにか気持ちが悪かったり、一人で考え事をしているときなどにす
るのだが、最近になってより頻繁に首振りを続けるようになってた。
自分でもやってみたところ、何ともきつい運動で目が廻るのだが、みどり
先生は私を見つめているときも首を振りながら焦点を私に合わせたまま続
ける。昨夜はそれがとても気になって眠れなかった。もしかすれば脳細胞
の収縮が続いているのではないだろうかとか、脳水が流れなくて自分で動
かしているのだろうかとか・・・それでも熱はすぐに下がるし、目に充血がみ
られる以外に身体の異常はない。眠っている時には静かなので、やはり何
かを思い出そうとして、どうしても思い出せないので首を振ってしまうのだろ
うか。ずっと良くなってきていて、良くなることばかり考えているが、時々は
大きな不安に襲われるし、常にそういう面も意識のどこかに抱いていること
も否定できない。そんなに長くは生きられないのかもしれないとも思う。でも
今の私たちは他人にはまるで想像できないような気持ちの交流があり、お
互いの愛を強く感じながらとても素敵な日々を送っている。長生きできなくて
もそんな毎日が1年でも続いていれば幸せだと思う。
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