ワールドエミネンスは直線で良く伸びて勝ったと思ったので下に降りると、
とらえきっていなかった。でも最もレース内容は良く、このクラスでも勝てそ
うだ。東京駅から中央ライナーに乗った。一度乗ってみたかったのだが、
八王子に行くのなら好都合で、1時間ほどぐっすり眠れた。みどり先生は
久々に上機嫌で、いろんな注文をしてくる。お茶を唇に塗ってあげたり、
テレビをつけたり、イヤホンをつけたり外したり。いろいろ話して、ついクリ
ニックのことなどに触れると顔を歪めるので、「あ、噛み付きたいのでしょ
う」といって手を差し出すと、ガブリと噛み付く真似をする。以前と違って全く
の冗談としてやっているのがわかる。急になにか気張ったようなので、「あ、
おしっこしたでしょう」というと気恥ずかしそうにするので看護師さんに来ても
らうと、やはりおしっこをしていた。でもこれも自分できちっと尿意を示すよう
になり、それが気恥ずかしく感じるだけの余裕ができてきた証でもある。
もうすぐ車椅子でおトイレに行けるようになりそうだ。回復は急な展開と停滞
とのくり返しで、右肩上がりに進むものではなく、波型の曲線で進行するもの
のようだ。ともかくここ2,3日の彼女なら6か月もリハビリをすれば私と生活が
できそうに思える。となると家を早めに手配しなければならない。彼女が車椅
子で動けるような広い部屋のあるバリヤーフリーの家を田舎に見つけようと思
う。伊豆の温泉つきがいいな。年明けあたりから本気で探すことになりそうだ。
少なくとも車椅子用の内装に1か月はかかるので、4月退院として2月には決
めなければならない。そんな話もして、初めてというほど楽しそうなみどり先生
だった。面会時間が終わっても帰してくれず、出口の自動扉は閉ざされてしまっ
ていた。私にとっても本当に楽しい1日だった。
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