今日はみどり先生の会計事務所と弁護士事務所をまわり、幾つかの重要な
仕事を片付けることができた。明後日に転院先の病院を見て、できればそ
の場で転院日も決めたいと考えている。ドクターの話では赤十字病院に残さ
れている仕事はワーファリン投与の量の調整だけで、それは連絡さえ正確に
伝われば問題ないということだった。今日のみどり先生も相変らず不機嫌で、
これはやはり精神的な落ち込みのせいだろうと思う。私が彼女自身が患者さ
んにいい続けたように、もっと病気とうまく付き合わなければならないと話し、
今の状態に甘んじるのでも、過去にとらわれることでもない自分の生き方を
見出していかなければならない。私もあなたに合わせて生き方を変えてい
くから、あなたも苦しいだろうが、お互いの楽しみを見出せるようになれるよう
努力してほしい・・・というようなことを話すと、はっきりとは聞き取れないが、
明白に何らかの言葉を喋った。「わかった」といったのではないかと考えてい
るのだが、もしそうだとすればかなり複雑な話が通じたことになり、むしろ信じ
難いほどだ。実際にその後は腕をいつも縮めているので、もっと伸ばす練習を
しなければならないといって腕を引っ張ると素直に私に腕を預け、痛いところで
首を振ったりするようにもなった。そしてやがて安らかな眠りに入った。確信は
持てないが、みどり先生の頭脳は今も明晰な気がする。ドクターも彼女がこれ
からどこまで回復するのか知りたいという。3度目の奇跡があるかもしれない。
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