議会で補正予算案が否決され、岩手競馬の存続はほぼ不可能となった。
補正予算案が通過したとしても状況が好転するとはほとんど期待できず、
否決した県議会の判断は必ずしも間違ったものとは思えない。率直にいっ
てすでに手遅れの状態だったという他はないだろう。これはどの競馬場で
もいえることで、競馬に限らず全ての物事にいえることで、手遅れになって
からでは立ち直りがほとんど不可能だ。今、最も心配しなければならない
のはJRAとTCKで、TCKの方は強い危機感とともに毅然と利益団体に立ち
向かい、立ち直ろうという努力が認められる。JRAの方は少なくとも身を削っ
てまでは危機を乗り越えようという考え方がない。
外国なら岩手競馬のような立派な施設と優れた環境があれば、競馬場の
買い手がいくらでもつくだろうが、日本では地方公共団体以外が主催できな
いので買っても競馬を開催できるわけではない。普通の企業と違って設備
投資や環境整備が資産とならない。それが岩手競馬の最大の不幸だろう。
経営状態が末期的症状に陥らなければ危機感を持たない理由も、末期的
症状に陥るまで利益団体が搾取し続けるからでもある。
生産界にとつても、TCKの外国出走馬導入なんかより、岩手競馬廃止の方が
比較にならないほど痛手であるはずだ。どうしてTCKに押しかけるよりも
岩手県議会に押しかけなかったのだろう。仕事に困らない私なんかと違って、
関係者はみんな自分自身の死活問題のはずだ。どうしてそれを本気で考え
られないのか・・・。
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