土曜日は東京競馬場で日本ウマ科学会の編集会議を開いた。競馬場
で開くと東大の副学長だった林先生や遠い北大の近藤先生も出席する
のだから、やはり競馬は魅力的なんだと思う。お二人との話ははずみ、
日本の馬文化のあり方から農業のありかた、大学のあり方まで極めて
幅広い議論が展開される。林先生とゆっくり話すのは本当に久々で、
その間に東大博物館長、農学部長、東大副学長などを歴任したのは
知っていたが「今は何をしていらっしゃるの?」と聞くと、政府のいろんな
委員会の座長などをしていらっしゃるという。農村の振興のために「道の
駅」なんてのをつくる提案をしたのも林先生だった。動物福祉に関する政府
委員会ではもうまもなく法案が作成されるという。馬の福祉に関しては最初
の法案では盛り込まれず、たぶん5年後ぐらいの改正時に決められそうだ
という。へえー、そんなに進んでいるのと驚かされたが、飼養管理や廃用など
についてさまざまなルールができることになるだろうし、鞭の使用等にも外国
なみの制限が生まれそうだ。早速ウマ科学会でも正しい動物福祉としての
馬の扱いについて議論を重ね、妥当な法案が作成されるようモデルつくりに
取り組むことになった。近藤先生は流鏑馬の競技化に取り組んでいるという。
馬で矢を射る武術はどこの国でもあったが、それを文化として保存している
のは日本だけで、現在は競技としてのルールつくりの段階という。
エンデュランスが盛んになったり、流鏑馬競技を楽しむようになったりと、日本
の馬文化は発展期に突入しているようにも思う。これもウマ科学会で取り組む
べきことで、いつの間にか私が原稿をかかなければならなくなってしまった。
まあ、良いことには労を惜しむべきではありません。はい。
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