私の馬を預託しているウエイド・スリンカード厩舎はアイルランドや
ニュージーランドと同じように牧場内に厩舎があって、ちょうど日本の
北海道外厩のような環境にある。そういうところが気に入って預託して
くるオーナーも多いようで、今回は私の訪問にあわせてパーテイを開いて
くれた。最初に私の持ち馬2頭が引き出され、次に新しいオーナーの良血
馬2頭が出てきたのだが、スリンカード調教師もここにきて調教師としての
意欲が出てきたようで、いずれも冬毛がクリッピ゛ングされていたり、尾が
そろえてカットされていたりで美しく磨かれていた。ランチパーテイというので、
午後をどう過ごそうかと考えていたら、まあ話が弾むこと。次々と客が引き
上げていったのは夕方だった。その後もスタリオンレジスターの著者のジェ
ニファーさんと話ていたら簡単に夜になった。翌朝は競馬場でのバリアトライ
アルで、アワセオウギが出走し、好スタートから3番手のまま追うところなく
ゴールインして、なかなかの能力を示していた。ベック騎手は「まるで楽だっ
た。このトライアルの出走馬では間違いなく最も強いですよ」という。ただ、
気の弱さは母のアリガトーと同じで、レース前の装鞍所ではずっと震えてい
てかわいそうだった。少し逞しくなってほしいと思う。父はラングファーで
アリガトーのラストクロップとして少し良い種牡馬を交配したので、さすがに
能力は高いようだ。もう1頭は2歳を迎えたばかりで、ジェニュインXプラネット
グリーンの大きな馬。17ハンドを超える立派な馬体をしている。プラネット
グリーンは受胎しなかったり、産駒が脚曲がりだったりが続いたので、1年
休ませて種付け料の安いジェニュインをかけたところこの素晴らしい牡駒が
生まれた。続いてラングファーをかけると、今度はスリンカード調教師もパー
フェクトというほどの均整がとれた期待馬が生まれている。牧場でもこいつ
はボスですよというほど強く、他の当歳を圧倒してきたとという。これが走らな
ければオーストラリア競馬から撤退したいと思うほどだ。
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