あと1日の開催なのでお奨めしても行けないかもしれないが、全くのところ
素晴らしい展覧会で、ザクセン政府もすごい規模の引越し展示をしたものと
思う。この地の唯一の大画家デューラーに始まり、天球儀とか、望遠鏡とか、
ザクセン・プロイセンの得意分野の驚異的な展示があり、そこからは憧れの
トルコ、憧れのイタリア、憧れのフランス、憧れのネーデルラント、憧れの東洋
と各地からのコレクションが続き、憧れの東洋からようやくザクセンの最大の
芸術となるマイセン磁器の展示と移っていく。ネーデルラントからはフェルメール、
レンブラントの傑作が展示されているが、フェルメールの作品も長くレンブラント
作と信じられていたそうだ。マイセンの展示も、中国や古伊万里の磁器と、それ
を模倣したマイセン作品が並べて展示されていて、なんとも馬鹿正直というか、
質実剛健なザクセン人の意気が伝わる。レンブラントへの憧れは特に強く、多く
の作品を所蔵しているというが、それだけ深い芸術への関心がありながら、ザク
センはデューラーやマイセンのような技術依存の高い芸術しか生み出せないと
いうのが面白い。中国磁器や古伊万里を技術的に乗り越えながらも、デザイン
はそのままというのも、とにかく架空のもの、ウソのもの、虚構を全く受け入れ
ない国民性(今はドイツの中の1州)ということなのだろう。イタリア、ネーデルラント
は当時のドイツの中の1国だが、敵国のオスマントルコに対しても強い畏敬の念を
抱くところも驚異的で、それだけの畏敬の念が東洋磁器をとことん模倣して、マイ
センのような世界に冠たる陶芸を育てたのだろう。
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