

「サンリオSF文庫総解説」という本がよく売れていて、このような小説のガイドブックとしては例外的に早期重版され、書店ではサンリオSF文庫から再刊されたもののフェアなども行われている。
サンリオSF文庫は40年近く前に私が編集顧問として作品選択などをおこない、大々的に刊行されたが、サンリオの株式上場とともに出版や映画製作からの撤退が決まり、すでに依頼していた作品はある程度の期間続刊し、その後に完全に廃刊して書店から姿を消してしまったシリーズで、ずっと読みたいが入手できないという読者によって古書価格が高騰し、それによって現在まで一部読書家の間に評判が持続していたもので、本書ではすべての作品(私の作品選と無関係のものも少し含まれている)のブックレビュー集となっている。その時期からのSFファンと、全くその時代を知らない読者との間にはこのシリーズへの見方もかなり違っているようにも思えた。かなり多くの作品が再刊されて、むしろ今の時代に読まれるべく40年近く眠っていたのなのだろう。
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