みどり先生は要介護5、一級障害なので多くの面で国、都、市の
支援を受けている。直接の支援金もあれば健康保険、介護保険、
障碍者自立支援などを通じて支援に応じた費用を負担してもらう
ものもある。それらがなければ毎月の医療介護の費用は軽く百万
を超えるだろう。手続きの多くはケアマネジャーが行ってくれる
ので、ケアマネジャーや認定審査員などにも実際には介護保険料
が支払われており、彼女ほどの重度障碍者には巨額のお金が使わ
れていることになる。そうなってから私もあまりがんばって節税
することなく、ボーダーラインの経費などは算入しなくなり、節
税のために余計なお金を使うこともなく、要するに税金を多く支
払うよう務めるようになった。でも、そのように考える人は極め
てわずかだろう。北欧のように納税がお買いものやサービス利用
と同じように当たり前のことと考える意識が育つためにどうすれ
ばよいかという考え方を育てることが重要だと思う。ドイツとか
オーストラリアのような先進国へいくと、多くの商店に店番がい
ないので、日本人の観光客には「あれただで持っていけるよ」な
どというのでびっくりするが、日本人の平均的な意識レベルはそ
のように支払わないで済ませられるのならお金を払わないという
のが普通だろう。西洋にはチップという制度が定着していて、公
衆トイレを使ってもいくらかのお金をおいていくが、それが自分
でお金を支払うという考え方を育てているようにも思う。めんど
うなチップ制度だが、自己責任のデモクラシーを育てるには不可
欠なシステムともいえよう。
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