若いころにオパールオーキッドとか、ダイニコトプキ、キヨフジといった調査
の困難な時代の馬を含む地方競馬の名馬たちの成績をまとめて、ガリ版
(当時は油紙にやすりで書いていく方法しかなかった)刷りの単行本を作って
私も1冊いただいた。南関東の競馬新聞記者であるにもかかわらず、全国の
主なレースはどこへでも自分で車を運転して見に行った。そんな栗原さんを
グリーンチャンネルの全国競馬便りの出演者に推薦し、最初は2人で交互に
解説を担当した。朴訥で地方競馬への愛情あふれる語りは多くの視聴者の
人気を呼び、彼を通じて地方競馬の楽しさを知った人も決して少なくなかった
と思う。大井競馬場で取材中に突然倒れながら、九死に一生を得て車いすで
競馬場に来ることができるほどまでなったが、元気になったと思ったときにま
た再発し、何度も入院と競馬場行きを繰り返していた。今回も日本テレビ杯を
見に船橋競馬場へ行くほど回復していたのだが、今度も競馬場で倒れ、今度
は帰らぬ人となった。一途な生涯だった。いつかまたふと競馬場に戻ってきて
いるかもしれないとも思う。合掌
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