八王子市では小学生の下校時間に松任谷由実の守ってあげたいのオルゴー
ルが鳴る。それだけでなくやたらとユーミンの曲があちこちでかかるのだが、
ユーミンは八王子出身で、市街のど真ん中に荒井呉服店があるということが
わかった。みどり先生がユーミンを好きだったので、レコードを聞かせてあげ
たり、ライヴのDVDを見せてあげたりしていると私もユーミンの曲がすごいと
思うようになった。特に比較的新しい「人魚姫の夢」というのは傑作だと思う。
ユーミンの詩は説明的で、散文的なものが多いのに、この曲はすごく詩的で
抽象的だ。深い眠りの中から脱出できずに、目覚めさせてくれる恋人を待っ
ているのだが、恋人は悲しい夢だったという。そうしてずっと悲しい夢の中で
幸福感に浸っているようだが、これはみどり先生の現在の状態ととても似てい
るように思った。あるいは彼女も本当に夢の世界に閉じ込められてずっと目覚
めさせてもらえるのを待っているのかもしれない。そして私は悲しい夢だったと
いうことしかできない。
記事の下に広告が表示される場合があります。この広告はexciteの広告枠で、当ブログとは無関係です。