昨日も「もういい」といった。今度は前のようにはっきりした言葉ではなく、「うう
いい」という感じだったが、前と同じようなときに喋った。ここのところリハビリで
もよく身体が動く、かつては手も伸びたし、ものを掴むこともできたのだが、一度
ほとんど退行し、そのまま固定してしまったものが、今度は徐々に回復している
ように思える。みどり先生が元気なときにはこういう状態からさまざまなことを回
復させていったし、不自由な人をみて「あの人は歩けるようになるよ」などといって
いたが、みどり先生が今の自分のような状態をみればかなり回復させたのではな
いかとも思う。精神的な面でも大きく変化してきている。きちっと頷くことが多くなり
理解も早くなったが、それだけ不快感を示したり、悩んだりすることも多くなった。
それでも今の自分の状態についてはよく理解していてみんなの助けで生きている
とわかっている。動作の方もかなり意思通りに動けるようになっているが、同時に
不随意運動も多くなっていて以前のように同じ動作を繰り返すのではなく、さまざま
な不随意運動を散発的に発するようになった。何もかもが単純なことから複合した
ものに転換していてしっかり見ていかないと追いつけない面がある。回復というのも
なかなか恐ろしいものだ。
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