2時の予定に合わせて明日の東京中日スポーツの予想原稿を書き
終えると、すぐに病院へ向かった。昨日の出血からずっと口にガーゼ
を噛んだままだったが、その後は出血もなかったようだった。車椅子
で歯科治療室に向かい、しばらく待っていると案外すんなりと抜歯が
終わり、簡単に止血されてホッとする。武蔵野赤十字での回復期に
ずっと歯を噛み続けていたために2本の歯が完全にはがされてしまっ
た。歯が痛くなると首を振るようになったが、手や足を動かせないため
に、簡単に動くところに力をかけるようになってしまうのだろう。2時間
ほど見守っていて、麻酔の切れたときに少し騒いだだけでさほどの痛
みもなかったようで眠りに就いた。安定したところでまずSTのリハビリ
が入り、食べるのは無理なので肺や喉などのマッサージだけとなった
が、エステをしてもらっているように気持ち良さそうだった。続いてお風
呂に入る代わりに身体を拭いて下さり、続いてOTのリハビリが入った。
実際には車椅子や口径食などが進んでいるのに、指の動きなど、オキュ
ペーションのリハビリが最も遅れていることになるが、ここへ来た時には
まるで手足が動かなかったので両手ともに伸ばせるようになったのは
最も進歩したともいえる。ともかくこれで歯の痛みから解放され、当座の
不快感はおおむね取り除かれ、明日からはまたリハビリの進展が期待
できる。何かの代償を支払いながら何かの回復を実現しているという気
もしないではないが、人が生きてくのはそういうものでもあるのだろう。
私が神様に願った彼女の生命もそういうものだった。一日をかけてみど
り先生が脱皮していったようでもあった。
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