どうにかジャパンCの原稿を書き上げ、ターフダイアリーも書いて、遅く
病院に着いた。いつものように虚無的になっていたが、話している間
に和んできて、お見舞いに来てくださったいとこ夫妻に対して「声を聞
かせてあげて」というと、「あ、い」と喋ってくれた。私が促してではある
が、他の人に向けて声をだしたのは看護師さんに続いて2度目だった。
相手によっては全く声を出そうとせず、医師に対しても拒絶する。彼女
には自分の認める存在とそうでない人との区別があるようだ。もともと
彼女にはそういう傾向があり、「あの人とは接点がないのよ」とか「さす
が誰々さんね」というように、少し極端に人に対する好みを出す傾向が
あった。そうした面が出ているということは昔のみどり先生が戻ってい
るようで嬉しかった。お見舞いに来て知らん振りされた人には申し訳な
いけれど、少し具合が悪かったり、気持ちが落ち込んでいるときは私に
対しても知らん振りということが少なくないので、必ずしも愛想がないか
ら彼女が認めていないというわけでもなく、たまたま彼女が頷いたり、
声を出したりした時には彼女の認める人であるとともに、ラッキーでも
あったということだと思う。
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