今日の東京中日スポーツにも書いたが、20頭もの発病馬が出て、競馬開催と
発表してしまったのは多くの人が異常と思っている。強気な手法は高橋理事長
の特徴で、これも理事長の決定と思うし、おそらくJRA内の特に馬事関係から
相当な反対もあっただろう。他の競馬主催者や生産、育成、馬術、などはた
迷惑を少しでも考えれば届出伝染病の発生馬が隔離されないなどということ
はありえないと思う。それを許可した農水省も問題だが、農水省は馬の防疫
に関してJRA競走馬総合研究所栃木支所にまかせっきりなので、結局JRAの
決定が通ってしまうのだろう。まあ、2か所で20頭もの感染が確認されたら、さ
らに調べれば多数出てくることぐらいは当たり前なので、それで中止を決めたと
いうより、他の関係省庁からの指導もあったのではないかと思う。
高橋理事長は9月で引退、後任には土川副理事長が決まった。かなり前から
私は土川理事長説で、土川さんにも「まだ、後は理事長をやらなきゃなんない
だから」といっていた。多くの方面で土川理事長は大歓迎という感じで、「そうな
ればいいな」という人が多かった。「あとは農水省が天下りをいつ諦めるかで
しょう」といっていたが、さすがに参議院選挙での民主党の圧勝で諦めざるを
得なかったようだ。
高橋理事長は何よりも官僚的でないのが良かったが、安部首相と同じで不運な
面も多く(インフルエンザ、デイープインパクトのドービングなど)その不運への
対応性もまずかった。空気が読めないという面があるのだろう。安部首相のお友
達内閣のようなもので、イエスマンばかりを登用する傾向もあり、そうして強気に
やるわりに肝心の改革にはほとんど手をつけなかったのが、がっかりさせられた
ところだ。JRAはかなり時代遅れの組織になってしまったと思う。
いずれにしろ今回の競馬中止は、その後の土川理事長時代への良き転換期に
なってくれそうに思う。再生されるJRAに期待したいと思う。
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