先に日本人はホテル業のようなサービス業が下手だと書いたが、
それは航空業でも顕著なものとなっている。キャセイに4便乗ったが、
日本の航空会社とは大きく違っていて、全て登場予定時刻にボーディング
できた。日本の飛行機で案内どおりの時間に乗れるのは100に1度位だろう。
乗務員は余計なことを聞きに来たりせず、注文をするとすぐに持ってくる。日本
の航空会社だと新聞は、ブランケットはと次々聞きに来て、こちらが注文しても、
それを一通り済ませてからしか持ってこない。チーフパーサーと思われる日本
人のスッチーは「山野さま、新聞でございますね」と、3度くらい山野さまをいうの
で、「何で私だけ名前を呼ぶのか」と聞くと「有名な方なので存じております」
という。川島先生も同じように言われたというので、たぶんかなりの競馬ファン
なのだろう。しかし、だからといって余計な話をするわけではなく、きちっと業務
だけをこなしてくれる。日本のスッチーなら、スポーツ紙がありますよとか、あちら
の席が隣も空いていますのでいかがとか、いろいろとうるさいもので、それを
サービスと考える傾向がある。
香港と成田の空港の違いにも大変な差がある。ラウンジはとてつもなく広く、
喫煙室だけで日本のラウンジの大きさがあった。搭乗口の間にもずっとお店が
並んでいて、免税店まで戻るという必要はない。ラウンジや搭乗ゲートは誰に
聞いても正確に教えてくれる。
日本のサービス業がだめな理由の一つは、そういうサービスで誰も文句をいわず、
何度も同じ航空会社やホテルを利用する顧客のせいでもあると思う。宅配便を例に
とっても、K社と他では大きな差があり、確かにK社が最も業績は良いのだが、
常識的にはこれだけ差があれば他の宅配便会社は倒産しているべきだと思う。
でもずっとN社やS社の配達があるので、使う人は跡を断たないようだ。
日本人はサービスはただと思っているといわれるが、それ以上に無価値と思って
いるように思う。特に地方競馬の主催者が最も考えるべきことだ。
記事の下に広告が表示される場合があります。この広告はexciteの広告枠で、当ブログとは無関係です。