70歳というのはどうでも良いけれど、みどり先生の介護がいつまで続けられるか
には不安がある。彼女の状態が本当にわかっている人間はいないし、それを説
明してもほとんどの人は理解できない。少なくともいまの状態では私がいなけれ
ば彼女は生きていけないだろう。最初に目覚めたときから彼女とコミュニケー
ションをとれたのは私だけだし、言葉を喋ったのも私にだけ、これは私だけが彼
女の状態を把握しているからだ。入院時代のあるベテラン看護師は私を介護の
エキスパートといったが、本当の介護というものは正しく状態を把握することで
可能なことだろう。彼女が2度の危篤状態から生還したのも奇跡だったが、いま
このように元気で生きて、さまざまに感情表現をするようになっているのも奇跡
だと思う。元気になればいまの自分について考え、苦しむのも当然でそうした
様子が多くみられるようにもなった。できるだけ時間をつくって彼女と遊ぶよう
にしている。遊ぶとゲタゲタとよく笑う。彼女自身は十分いまの自分を楽しむ能
力を持っており、毎日少しのお酒を飲んだり、食事を楽しめるようになったのは
何よりと思う。
私はとてつもなく忙しい。仕事という点では元に戻りつつあるようだ。
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